【2023】世界遺産ホイアンの観光名所「日本橋(来遠橋)」とは?16世紀に日本人が建てたかつての貿易港

ベトナム中部に位置する世界遺産の街「古都ホイアン」は、世界各国から旅行客が訪れる人気のエリアです。歴史的に日本とも深い関わりがあったため、旧市街を歩いていると、どこか懐かしさやつながりを感じるかもしれません。

なかでも、水路にたたずむ「日本橋(来遠橋)」は、ホイアンきっての観光名所。ベトナム紙幣の裏側にも印刷されるなど、ベトナム人にとっても馴染みの深い定番スポットです。今回は、そんな日本橋の見どころや歴史について詳しくご紹介します。

古都ホイアンの日本橋(来遠橋)とは?

ホイアンの中心市街地に位置する日本橋は、木造で瓦屋根付きの太鼓橋が特徴的。観光客からの人気も高く、橋の上や周辺は、いつも多くの人で賑わっています。2023年中は修復工事も予定されているため、現地を訪れる際に注意が必要です。ここでは、日本橋の基本情報と改修工事についてご紹介します。

基本情報

日本橋の正式名称は「来遠橋」ですが、ベトナム人の間では「Chùa Cầu(チュア カウ)」という呼び方が一般的です。全長は約20mで、ホイアン市内のチャンフー通りとグエンティミンカイ通りを繋ぐ橋です。日本橋に入場するためには、原則入場券が必要となります。旧市街の各所に販売店があるので、事前に購入しておきましょう。チケットは5枚綴りで、料金は12万vnd(約670円)で販売されています。

見学ではなく、橋を通行するだけの場合、チケット購入は必要ありませんが、係員によって判断が異なることも多いため、注意が必要です。

修復工事について

日本橋は、近年老朽化が深刻になっているため、2023年から修復工事が行われることになっています。橋はこれまでに7回の修復が行われてきており、今回が8回目です。2022年12月28日には、工事の着工を記念する式典が開催されました。

今回の修復は橋全体が対象となっており、橋を囲う形で外構工事が行われる予定です。修復工事は、日本とベトナムの国交樹立50年を迎える2023年中にも完了させたいとしています。2023年に日本橋を訪れる方は、時期によっては工事中で見れない場合もあるためご注意ください。

日本橋の歴史的背景

ホイアンのシンボルでもある日本橋を訪れるなら、ぜひ事前に知っておきたいのはその歴史的背景です。日本橋は約400年ほど前に、当時ホイアンに住んでいた日本人によって建てられたと言われています。ここでは、日本とホイアンの関係を中心に、日本橋の歴史を紐解いていきましょう。

ホイアンと日本の深い関係

16世紀から17世紀ごろにかけて、国際的な貿易港として繁栄したホイアンは、日本や中国、オランダやポルトガルなど、さまざまな国の商人が交易の拠点として活動していました。朱印船貿易を積極的に行っていた日本からも、多くの商人がホイアンに移り住み、次第に日本人街を形成しました。最大で1,000人近くもの日本人がホイアンに住んでいたと言われています。

当時の日本人は、江戸幕府による鎖国政策が行われる1633年まで住んでいたとされ、それ以降は日本へと撤退することになりました。

日本橋が建設された理由

日本橋は、1593年に当時ホイアンに住んでいた日本人によって建設され、1817年に再建されたものだと推定されています。ホイアンではその昔、インドからホイアン、さらには日本まで達するほどのナマズが住んでいたという伝説があります。ナマズが暴れると地震や洪水に見舞われると考えられ、災害を引き起こすナマズの動きを鎮めるために日本橋が建設されたと言われています。日本橋の頑丈な造りの背景には、日本人が「地震にも耐えられるように」という願いを込めたそうです。

日本橋の見どころ

日本橋を訪れる際は、ぜひ橋をじっくりと見学してみることをおすすめします。橋の内部には小さなお寺があり、橋の屋根には当時の中国やベトナムの文化を感じられる装飾が見られるなど、実は多くの注目ポイントがあります。また、夜には橋のライトアップも行われるため、また昼間とは違った雰囲気を楽しむのもおすすめです。

出入口に安置された犬と猿の像

橋の両側の出入り口には、守り神のように2体の動物の像が祀られているのを知っていますか?東側に犬の像、西側に猿の像が安置されています。これは一説によると、申年に橋の建設が始まり、戌年に完成したことを意味すると言われています。

夜のライトアップもおすすめ

夜の18時から22時ごろにかけては、日本橋のライトアップが行われます。青や紫などさまざまな色へと変わり、夜は幻想的な日本橋を楽しむことができます。

川面に映る橋はとても美しく、ランタンでカラフルに彩られた街並みやトゥボン川に浮かぶ灯篭との共演は必見です。入口や橋の内部もライトアップされるため、夜に橋を渡ってみるのも良いでしょう。

世界遺産ホイアンに行くなら、日本橋は必見!

今回は日本とも関わりの深い、ホイアンの日本橋について詳しくご紹介しました。事前にその歴史的な背景や見どころを押さえておくことで、より日本橋を楽しむことができるでしょう。世界遺産のホイアンを旅行する際は、ぜひ日本橋を訪れてみてはいかがでしょうか。

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