【体験レポ】ダナンからベトナム統一鉄道で行く列車旅!秘境タムキー(Tam Kỳ)にある、アートのまち・タムタイン(Tam Thanh)村に行ってきた!

バイク天国のダナンで、モダンなディーゼル車に乗って列車旅を楽しめることをご存じでしょうか?

南北に長いベトナムでは、北部ハノイ駅から南部サイゴン駅まで約1,726kmを結ぶベトナム統一鉄道が走っています。今回はダナン駅を出発し隣のタムキー(Tam Kỳ)駅まで揺られた列車旅の様子と、壁面アートが話題のタムタイン(Tam Thanh)村の魅力をお届けします。

せっかくのダナン旅行でまだあまり話題になっていない穴場スポットを探している方をはじめ、鉄道好きの方もアート好きの方も必見です。

ダナン駅でベトナム統一鉄道の切符を買うには、パスポート番号が必須

ベトナム統一鉄道の切符の購入方法は2種類あります。1つめは、ネット購入。ベトナム統一鉄道公式HP(https://vr.com.vn/)から、オンラインで購入することができます。HPには英語表記もあり、初めての方でも安心して買えそうですね。

2つめは、駅の窓口購入。筆者は、前日にダナン駅で購入しました。切符購入にあたり必要となるのは、パスポート番号と電話番号です。パスポート番号は、パスポートの写真でも対応してもらえました。切符売り場のおばちゃんは、もちろん英語が通じます。発車時刻の30分前には駅で待機する必要がある、とのことでした。

列車の席にはいくつか種類があるそうですが、外国人旅行者は自動的に「Soft Seat Air-con(エアコン付きソフトシート)」を案内されます。ダナン〜タムキー間の価格は、行きが7.1万vnd(約426円)、帰りが9.8万vnd(約588円)でした。

ダナン駅構内は広々とした様子。駅前にはディーゼル機関車が。

今回は、下見も兼ねてダナン駅を散策。9月2日の建国記念日前日ということもあり、ダナン駅はかなり混んでいました。

駅前には、立派な昔のディーゼル機関車が展示されています。黒い車体に赤のラインが映えて、乗る前からワクワクしますね。

いよいよ出発!フレンチカラーの列車に乗り込みます

筆者は8:05発の始発で列車旅をスタートさせました。ホテル近くで購入したバインミーを片手に、改札の駅員さんに切符を見せ、待合室で待機。少しすると、ベトナム語と英語でアナウンスが流れ、いよいよ列車に乗り込みます。

乗り方は、線路から列車に直接乗るスタイル。フレンチカラーの列車がレトロで、思わず気分が上がります。

車内は日本の新幹線のようで、想像以上に快適

「Soft Seat Air-con(エアコン付きソフトシート)」は涼しく、快適でした。日本の新幹線のように柔らかなシートで、約2時間の列車旅でもくつろげそうです。荷物棚や簡易テーブルはもちろん、足元にコンセントがあるのも旅の嬉しいところ。リクライニングもできます。

1つ難点なのは、車両ごとに中央で座席が向かい合わせになっており、半分の座席は進行方向と逆向きに列車が進むこと。筆者は往復とも、後ろ向きでした。

窓から見える景色に感動

街中では、住宅地すれすれを列車が進んだり、バイクと並走したり車窓の景色に飽きることはありません!少し田舎に進んでいくと、田んぼの中で牛や水牛たちがのんびりと草を食んでいる様子を眺めることができます。ベトナムの色々な表情を楽しむことができるのは、列車旅ならではですね。

タムキー(Tam Kỳ)駅に到着!

約2時間の列車旅を終え、いよいよ目的地タムキー(Tam Kỳ)駅に到着しました。改札を抜けると、早速タクシーのおじちゃんたちに捕まりましたが、鮮やかな青色が目印のビンタクシーを選びました。往復の送迎で50万vnd(約3,000円)でした。

タムタイン(Tam Thanh)村のアートの歴史

ここタムタイン(Tam Thanh)村は昔は小さな漁村でしたが、2016年にベトナムと韓国の共同プロジェクトが発足し、アートの村として少しずつ発展するようになりました。村の個人宅にはさまざまなモチーフの絵が描かれ、写真スポットとしても近年注目を集めています。こちらの壁画には「Art for a Better Community」のメッセージが見えますね。

この壁画のある坂を下ると、すぐに浜辺にたどり着きます。波の音を聞きながら、のんびりとした時間を過ごすことができました。

タムタイン(Tam Thanh)村のアートギャラリー

印象的だった壁画アートをいくつかご紹介。漁村らしいココナッツボートや魚モチーフから、あの大人気ディズニー映画『アナと雪の女王』に登場するキャラクター、オラフまで、ユーモアたっぷりに描かれています。壁画アートは20種類以上あるため、きっとお気に入りの1枚が見つかること間違いなしです。

筆者が訪れようと思っていたカフェは残念ながらお休みでしたが、露店でサトウキビジュースをいただきました。1杯1万vnd(約60円)というお手頃価格で、爽やかな甘さのジュースを楽しめるのも良いですね。タクシーのお兄さんが奢ってくれました。

シーフードのお店はいくつかあるようですが店舗数は少なく、ランチを食べたい人は駅周辺に戻ることをおすすめします。

迫力満点の漁船のアート。建物3階分のスペースを満遍なく使っています。

有名なディズニーキャラクターと一緒に記念撮影も。

筆者お気に入りの猫のアート。左に傾げた顔が特徴的で、かわいいです。

列車本数が少なく、滞在時間は約3時間!

念願のタムキー(Tam Kỳ)周辺でゆっくりしたい気持ちもあったのですが、お昼どきを逃すと夜中の23:00時ごろまで列車が無いと聞き、泣く泣く12:15発を選ぶことに。滞在時間は約3時間と、なかなかハードな弾丸列車旅となりました。

おまけ:ダナン駅を見守るペンギン?!

このペンギン、何だと思いますか?

実はゴミ箱なんです。ゴミを捨てるのがもったいないくらい、ユニークなデザインですよね。ダナン駅を利用することがあったら、ぜひ探してみてください。

ベトナム統一鉄道旅を満喫しよう。ダナンから行ける穴場なアートスポットは、タムキー(Tam Kỳ)にあるタムタイン(Tam Thanh)村に決定!

いかがでしたでしょうか?

ダナンからベトナム統一鉄道に揺られること約2時間、半日で十分に楽しめるタムキー(Tam Kỳ)、タムタイン(Tam Thanh)村を紹介しました。バイクとは一味違った車窓からの景色、壁画アートの数々に、きっと心躍る経験ができること、間違いなしです。

ダナンの市内観光を終え、次の穴場スポットを探している方、ぜひ列車旅にチャレンジしてみませんか?

基本情報

関連記事