ベトナム中部の人気リゾート地・ダナンを訪れた後、ホーチミンを経由して成田や羽田へ帰国するというルートを選ぶ旅行者が増えてきました。
そうした中、2025年に運用が始まったホーチミン・タンソンニャット国際空港の新ターミナル(T3)により、国内線と国際線の乗り継ぎ方法にも大きな変化がありました。
本記事では、実際にホーチミンを経由して帰国した体験をもとに、新ターミナルを利用した空港内の移動の流れや所要時間、最新の注意点などを、初めての方にもわかりやすく解説します。
ホーチミンでの乗り継ぎを不安なくこなすための実践的な情報を、ぜひご活用ください。
目次
ホーチミン経由で帰国予定の方へ|まず知っておきたいポイント
2025年にホーチミン・タンソンニャット国際空港に新たにオープンした「第3ターミナル(T3)」は、今後、ベトナム国内線の中心的な発着地点として注目を集めています。これまで国内線はすべて第1ターミナル(T1)で運用されてきましたが、年々増加する旅行者の需要に応えるかたちで、より近代的かつスムーズな移動を実現することを目的に第3ターミナル(T3)の建設が進められ、ついに正式運用が始まりました。
ダナンで預けた預け入れ荷物は、ほとんどの場合、ホーチミンで一度受け取る必要はなく、そのまま日本までスルーされる仕組みになっています。ただし、LCC(格安航空会社)を利用していたり、航空券を別々に購入している場合はバゲッジスルーが適用されないこともあるため、搭乗手続きの際に必ず確認しておくことをおすすめします。
一方で、初めて第3ターミナル(T3)を利用する旅行者の中には、搭乗口や乗り継ぎ方法がわからず、戸惑うケースも少なくありません。
【要チェック】2025年最新|ホーチミン新ターミナル「第3ターミナル(T3)」とは?
新たに運用を開始した第3ターミナル(T3)は、主に国内線専用で、ベトナム航空やベトジェットエアといった主要航空会社の国内便の多くが第3ターミナル(T3)に発着するようになっています。しかし、国際線は従来通り第2ターミナル(T2)を使用するため、国内線から国際線への乗り継ぎには、ターミナル間の移動が発生するという点に注意が必要です。
第3ターミナル(T3)は、第1ターミナル(T1)よりも広く清潔で新しいのですが、ターミナル間の移動はスムーズな乗り継ぎが可能になるよう整備が現在進められている段階であり、初めて訪れる方には案内がわかりづらく、迷いやすいため注意が必要です。
実録!ダナン→ホーチミン→成田の乗り継ぎ体験レポート
第3ターミナル(T3)に到着 → トランジットの受付へ
ダナンからの国内線は、ホーチミン・タンソンニャット国際空港の第3ターミナル(T3)に到着します。到着後は、長い通路を進み、手荷物受取場の横にある「乗り継ぎ案内」を目指して歩きます。
第3ターミナル(T3)の到着ロビーには、国際線乗り継ぎ専用のカウンターが設けられているので、そちらへ向かいましょう。
預け入れ荷物はダナンで預けたまま成田まで運ばれるので、ホーチミンで受け取る必要がないのはありがたいポイントです。(※航空会社が異なる場合やLCCを利用している場合は、事前にご確認ください)
今回はホーチミンでの預け入れ荷物の受け取りがなかったため、荷物受け取りレーンはスルーしました。
荷物レーンの端には、「トランジットの方はこちら」と書かれた小さな案内表示がありました。
専用受付でチェック → ターミナル間シャトルバスへ
トランジットカウンターでは、パスポートと航空券を提示します。係員が搭乗券を確認し、次の便の情報が記載されたシールを受け取ります。
その後、簡易的なセキュリティチェックを受け、ターミナル間の移動に使用する無料シャトルバスの乗り場へ案内されます。シャトルバス乗り場へは、セキュリティチェックを抜けた先にあるエレベーターで1階へ降りると、バスの待合所へたどり着きます。
シャトルバスは約10〜15分間隔で運行されていました。
バスに乗車すると、空港の滑走路エリアを走ってターミナル間を移動します。普段は立ち入れない場所をバスで通るのは、ちょっと斬新な体験でした。
バスは第1ターミナル(T1 国内線ターミナル)の到着ゲートへ着きました。
第1ターミナル(T1 国内線ターミナル)で下車 → 徒歩で第2ターミナル(T2 国際線ターミナル)へ移動
バスは第1ターミナル(T1)の荷物受け取りレーン付近で降車しますが、荷物の受け取りはここではできないため、国際線が発着する第2ターミナル(T2)へ徒歩で移動します。
荷物レーンをスルーして、そのまま出口へ向かいます。
第1ターミナル(T1)を出て左手方向へ進みます。第1ターミナル(T1)と第2ターミナル(T2)は隣接しており、連絡通路でつながっているため、迷わずに移動できます。
所要時間は5〜10分程度。案内表示に従って進みましょう。
第1ターミナル(T1)を出て、左に進んでいくと第2ターミナル(T2)へ
階は到着ターミナルとなるため、建物脇にあるエレベーターで3階の出発階へ移動します。
到着ゲートまで行ってしまうと、上へ上がる階段やエレベーターがないのでご注意ください。
第2ターミナル(T2)に到着後の流れと注意点
出国審査・手荷物検査 → 搭乗ゲートへ
出国審査は比較的スムーズですが、混雑する時間帯は注意が必要です。第2ターミナル(T2)に到着したら、まず出国審査へ向かいます。パスポートと搭乗券を提示して審査を受けましょう。
その後、保安検査場に進みます。液体物や電子機器などの規定に従って荷物を検査機に通し、自身も金属探知機を通過します。検査が完了したら、搭乗ゲートへ向かいます。
ゲート番号は搭乗券に記載されているほか、電光掲示板でも確認できます。時間に余裕を持って向かいましょう。免税店での買い物は、保安検査通過後に行うことができます。
ギリギリになる可能性も!乗り継ぎ時間の目安
国際線への乗り継ぎ時間は、最低でも2時間以上確保することをおすすめします。入国審査や保安検査、ターミナル間の移動に時間がかかる場合があり、予期せぬ遅延の可能性も考慮する必要があります。
特に繁忙期や、乗り継ぎ便が別航空会社の場合は、時間に余裕を持つことが重要です。乗り継ぎ時間が短い場合は、事前に航空会社へ確認しておきましょう。
2025年現在、ホーチミンの国内線は第3ターミナル(T3)または第1ターミナル(T1)に到着しますが、国際線の出発は従来通り第2ターミナル(T2)を利用するため、ターミナル間の移動が必要です。
第3ターミナル(T3)と第2ターミナル(T2)は徒歩で移動できる距離ではなく、空港内を循環する無料シャトルバスの利用が必須です。このバスは約15分間隔で運行されていますが、移動に20〜30分程度かかるため、乗り継ぎ時間には十分な余裕を持ちましょう。
私の場合、今回はダナン→ホーチミン線が若干遅れたため、乗り継ぎ時間ギリギリでかなり焦りました。ターミナル間のバスの待ち時間や移動時間も考慮すると、初めての方は特に混乱しやすいでしょう。
国内線から国際線への乗り継ぎに慣れている私でも、どこに降りてどこへ向かえば良いか把握できていますが、初めての方は迷いやすいので、乗り継ぎ時間に余裕を持った便を選ぶことを強くおすすめします。
初めての人でも迷わないためのポイント3つ
本記事では、実際にホーチミンを経由して帰国した体験をもとに、新ターミナルを利用した空港内の移動の流れや所要時間、最新の注意点をまとめました。
まず1つ目のポイントは、ホーチミンでの空港乗り継ぎをスムーズにこなすためのコツです。特に荷物の取り扱いについては、ダナンで預けた荷物が成田や羽田までバゲッジスルーされるケースが多く、ホーチミンでの受け取りが不要なのは非常に助かります。
2つ目は、新しく開業した第3ターミナル(T3)から国際線が発着する第2ターミナル(T2)への移動に想像以上の手間と時間がかかるため、少なくとも2時間以上の余裕を持ったスケジュールを組むことが安心です。
最後に、空港内のシャトルバスや案内サインは、現地の混雑状況やタイミングによっては頼りにならないこともあるため、出発前にルートや移動方法をしっかり頭に入れておくと、当日も落ち着いて行動できます。
初めての利用でも慌てずに乗り継ぎができるよう、事前の準備と時間管理をしっかり心がけましょう。