※本記事では、ベトナムフエを訪れた「Haruka」のリアルな旅行情報・旅行体験記録をお届けします。
ベトナム中部に位置するフエはかつてのベトナム王朝の首都でした。最後の王朝(グエン朝)が都市として定めたことから、歴代王朝の帝陵や数多くの歴史的建造物が点在しています。1993年には「フエの建造物群」がベトナム初の世界遺産として登録されました。
そこで今回は、日本語ガイドによるフエ王宮のツアーに参加してみた筆者の感想やフエ王宮の魅力について紹介します。フエに行こうか迷っている方、フエ王宮の見どころについて知りたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
ダナン市内から車で2時間「フエ王宮」とはどんな場所?
フエはベトナム中部のダナンから車で2時間程の所に位置します。フエ郊外にはフバイ国際空港があり、シャトルバスやタクシーを使っての市内移動が可能です。
ベトナム初の世界遺産として登録されているフエの建造物群ですが、ベトナム戦争を経て多くの建物が崩壊しました。現在でも再建、修復工事が継続されています。
【1日体験レポート】フエ王宮&寺院巡りツアーへ出発!
筆者はフエ三大宮廷観光(日本語ガイド付き)と「線香の村」でのアオザイレンタル(別料金)、宮廷料理のランチ(別料金)のツアーに参加しました。以下では観光の様子などを紹介します。
【ツアー概要】
- 時間:10時30分~17時30分
- 内容:フエ三大宮廷観光(日本語ガイド付き)、アオザイレンタル(別料金)、宮廷料理のランチ(別料金)
- 値段:120USD
※筆者の利用時はフエ内のホテルへの送迎で、1人あたり120USD(約17,700円)でした。
【10:30】出発!フエのホテルまでお迎え
今回参加したツアーでは、朝10時30分にガイドさんがフエ内のホテルまで迎えに来てくれました。ホテルからバスで30分程揺られ、1つ目の観光名所「カイディン帝廟」に向かいます。道中は車窓からフエの景色を眺めたり、ガイドさんとのお話を楽しみました。
【11:00】カイディン帝廟に到着
カイディン帝廟に到着しました。帝廟への入場チケットはガイドさんが用意してくれるため、その間は入り口付近で待機します。その後、帝廟入り口の階段の前で写真撮影!
階段を上がると多くの観光客の姿がありました。なかにはアオザイを着用して写真撮影をする人も。結婚式の前撮りスポットとしても人気な場所であるようです。
【11:15】ガイドさんの案内のもと見学
いよいよ帝廟見学が始まります。ガイドさんの案内に従って帝廟内を散策。帝廟内の壁一面にはビール瓶や食器の破片でつくられたデザイン画があります。
細かく砕かれた破片を慎重に見てみると、「NIPPON BEAR」の文字が。昔のベトナムと日本の交流を実感した瞬間でした。どこを見ても豪華かつ繊細な装飾が施されており思わず写真を撮りたくなってしまいます。フラッシュは禁止ですのでご注意を。
【12:00】「トゥイスアン村(線香の村)」に到着!
カイディン帝廟から車で移動して約15分、「線香の村」に到着です。ここはその名の通り、線香を製作する村です。カラフルな線香の棒が美しく、観光客の目を引きます。ここでは、線香づくり体験とアオザイのレンタルをしました。
はじめに線香づくりの体験をしました。香りの異なるカラフルな棒の先に線香のもととなる火薬(シナモン)を巻き付けていきます。片手で棒を持ち、くるくると回しながら、反対の手に持ったヘラで粘土を巻き付けていきます。シンプルな手法でありながらもコツが必要です。線香作りの名人にやり方を教えてもらいながらやってみましょう。
その後、アオザイのレンタルをしました。柄物から無地のもの、伝統的なデザインのものからパステルカラーのものまで、カラフルなアオザイを幅広く取り扱っていました。筆者が選んだのは朱色のアオザイ。ベトナムでは結婚式などのイベントの際に着用するようです。
早速着替えてみました。更衣室から出るとお店の方が髪飾りのリングを頭に載せてくれました。天使の輪のようでかわいらしい。準備が整うと早速写真撮影タイム!線香の棒の前で写真を撮ることができます。カラフルなアオザイに色とりどりの線香の棒がよく合います。
ベトナムの伝統工芸品に囲まれて、身体いっぱいにベトナム文化を味わうことができました。アオザイを着る機会はあまりないため、貴重な体験と素敵な思い出をつくることができました。
【13:00】宮廷料理のランチへ
「線香の村」でのアクティビティ終了後はお待ちかねのランチタイムです。今回は王宮内にある宮廷料理がいただけるレストラン「Y Thao Garden」を訪れました。店内に入るとベトナム国内や海外からの観光客で賑わっていました。
同店ではフエ名物の蓮の実ご飯や空芯菜の炒めもの、揚げ春巻きやエビのガーリック炒めなど、多様なベトナム料理が提供されました。ちょっぴり王様気分を味わうことができたランチタイムでした。
【14:30】グエン王宮へ
宮廷料理を楽しんだ後はフエの象徴「グエン王宮」に向かいます。レストランは王宮内に位置しているため、車で5分ほど走るとあっという間に到着です。フエを訪れる観光客のほとんどが足を運ぶグエン王宮は存在感のある、ずっしりとした入り口が印象的でした。
宮殿の堀や王宮内のため池にはたくさんの蓮が植えられています。蓮の花言葉は「神聖」。その言葉通り、高貴な雰囲気が醸し出されていました。
世界遺産である「フエの建造物群」のなかで最も大きい規模であるグエン王宮は、いくつもの建造物郡で構成されています。今回はすべての建物を回ることができませんでしたが、広大な王宮をすべて回るには1日あっても足りそうにありません。
【16:30】ティエンムー寺へ
グエン王宮の見学後はティエンムー寺を訪れました。グエン王宮と比較すると規模感は小さいですが、ベトナム独立に向けて尽力したあるお坊さんの跡を辿ることのできる神聖な場所です。
一時は長年の大雨と風によって建築物の多くが徐々に劣化してしまったティエンムー寺。 2003 年から 2006 年にかけて総工費 260 億ドン (約 100 万USD) 以上をかけた再建が続けられた結果、現在ではきれいに整備された寺院内が印象的です。
寺院内にはダナンでもよく目にするピンク色のシクンシの花やスターフルーツなどが植えられており、南国らしさを感じさせます。
寺院見学も終わりバスに戻る途中の坂にはいくつもの露天が並んでいます。小腹も空いてきた頃、筆者は大好物のフエ名物のお菓子mè xửng giòn(メースンゾン)を発見!即買いをしてしまいました。
mè xửng giòn(メースンゾン)は乾燥したライスペーパーの間に胡麻や落花生が練り込まれた砂糖ベースのソースが挟まれたお菓子です。独特の甘みと美味しさの同お菓子は、まわりはパリパリ、中身は日本のみたらしのような味わいをしています。熱々の蓮茶とともに食べれば美味しさが倍増します。フエ旅行の際にはぜひ一度試してみてください!お土産にもぴったりですよ。
【17:30】ツアー終了!お疲れさまでした
リン・ム寺を観光した後は送迎バスでダナンのホテルまで戻り、ツアーは終了となりました。車窓から見る夕方のフエの街は昼間とは異なり、どこか哀愁が漂っていました。1日お世話になったガイドさんとのお別れが近づいたからでしょうか。また訪れる日が来るまで、最後のフエの街を見納めです。(王宮見学は長丁場の外での観光になります。1日を通して気候も変化するため体調管理にはお気をつけください。)
筆者の感想
今回のツアーはフエ市内のホテルからの送迎・日本語ガイドによる三大王宮観光(入場料込み)が総額120万vndとたっぷり楽しめて大変お得なツアーでした。入場チケットや移動は全てガイドさんが手配してくれるので、あれこれと考えごとをせずに、思う存分ツアーに集中することができました。
自力で王宮内を見学することも可能ですが展示には日本語表記がありません。そのため、ガイドさんに案内してもらうことでより詳しくフエ王宮の歴史を知ることができると思います。
また、点在している世界遺産などの観光スポットをタクシーやGrabを利用して自力で移動することも一つの方法ですが、せっかく訪れたからには限られた時間の中で効率よく観光したいものです。そのためにもやはり、いくつかの観光名所がセットになった日本語ツアーを選んで参加することをおすすめします。
フエとダナンは距離的にはそれほど近くはないものの、車での長距離移動をした先に待っているたくさんの感動を味わうことができます。道中は車窓からベトナムの田園地帯や蓮畑など素敵な景観を楽しむことができるため、飽きることなく気がつけばフエに到着していますよ。ダナンを訪れる際には少し足を伸ばしてフエに足を運んでみてはいかがでしょうか?