【世界遺産】フエの3大帝廟に行ってみた！歴史と文化を感じる旅

※本記事では、ベトナムダナンを訪れた「Ami」氏のリアルな旅行情報・旅行体験記録をお届けします。

ベトナム中部に位置するフエは、ベトナム最後の王朝として栄えた歴史的な街です。街に残る歴史的な建造物群は、世界遺産にも登録されています。とくに、カイディン帝廟・ミンマン帝廟・トゥドック帝廟は、フエの3大帝廟として有名です。

そこで今回は、実際にフエで3大帝廟を巡った筆者が、各スポットの見どころや周遊方法、注意事項を紹介します。フエに行ってみたい、3大帝廟を巡ってみたいと考えている方はぜひ最後までお読みください。

フエとは｜ベトナム最後の王朝の都

ベトナム中部に位置するフエは、かつてのベトナム王朝の首都でした。美しい宮殿や寺院が数多く残っており、世界遺産にも登録されています。

フエへは、ホーチミンやハノイから飛行機・列車などさまざまな手段でアクセスできます。飛行機は1時間程度で到着できますが、列車は20時間以上かかってしまいます。そのため、ホーチミン・ハノイから向かう場合は、飛行機がおすすめです。

筆者は直前までダナンに滞在していたため、ダナンからバスでフエに行きました。バスは複数の会社が運行しており、会社によっては予約もできます。また、料金は安い会社では9万vnd（約500円）と非常に安く、ダナンからは3時間程度で到着するので、費用を抑えたい方にはおすすめです。

参考：フエ観光情報促進センター

【世界遺産】フエの3大帝廟巡り

フエで必ずと言っていいほど訪れていただきたいスポットが、3大帝廟です。帝廟には、歴代の皇帝が祀られています。フエにはいくつかの帝廟が残っていますが、その中でもとくに有名なものが以下の3つです。

• カイディン（Khai Dinh）帝廟
• ミンマン（Minh Mang）帝廟
• トゥドック（Tu Duc）帝廟

3大帝廟は外装や内装が美しく、多くの観光客が訪れるスポットになっています。こちらでは、筆者が実際に3大帝廟に行った際の感想や、おすすめポイントを紹介します。

カイディン（Khai Dinh）帝廟

カイディン帝廟は、3大帝廟の中で唯一、ヨーロッパの建築様式が取り入れられている建物です。12代皇帝のカイディンがフランスの文化に魅了され、自身の帝廟にもフランスの様式を取り入れました。

白い壁と重厚な彫刻が目立ちますが、敷地内には中国式の石像もあり、折衷様式の美しさを感じられます。フランスと中国の文化を取り入れているのは珍しく、カイディン帝は歴代で最も奇抜な皇帝とも言われています。

帝廟の中には黄金の像が建ち、壁面にはガラスや陶器の破片が埋め込まれています。カイディン帝廟は、3大帝廟中で最も派手で華やかな印象でした。

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ミンマン（Minh Mang）帝廟

ミンマン帝廟は、3大帝廟の中で最も厳めしい帝廟です。第2代皇帝ミンマンが祀られており、全体的に中国の様式が取り入れられています。

こちらは中国の紫禁城を意識したとされている、顕徳門です。紫禁城と同じく、真ん中の扉は皇帝の扉なので、今でも閉ざされています。

カイディン帝廟とは異なり、ミンマン帝廟は中国様式が強く表れている帝廟です。中国の王級と同じく、赤や黄色を中心に使った建物や、龍の彫刻が目立ちました。

複数の門をくぐり先へ進むと、公園のように広がる庭が広がっています。ミンマン帝廟は敷地が広大で、筆者はすべて見て回るのに1時間近くかかりました。暑い中を歩くのは大変ですが、建物や庭園を見ながらゆっくり散策できるのでおすすめです。

トゥドック（Tu Duc）帝廟

トゥドック帝廟は、4代目の皇帝トゥドックが祀られている帝廟です。森林に囲まれた山間部に建っており、ほかの帝廟よりも静かな雰囲気が流れています。

トゥドック帝廟は、もともと皇帝が過ごす別荘として建てられました。そのため、どこか生活感が残る、穏やかな雰囲気も感じられます。

トゥドック帝廟の中で最も目立つのが、広大な池です。かつて、皇帝が池に船を浮かべて釣りを楽しんでいたといわれています。池の周囲や、池に浮かぶ建物がメインの見どころとなっています。

トゥドック帝は謙虚な皇帝ともいわれており、敷地内には華美な建物は少なく、全体的にシンプルな造りに感じました。森林と池に囲まれ、歩いているだけでもリフレッシュできる帝廟です。

3大帝廟の行き方

見どころの多い3大帝廟ですが、3つを結ぶ公共交通機関はないため、自力で観光するのは困難です。3大帝廟に行く場合は、ツアーに参加するか、自分でタクシーを手配しましょう。以下では、それぞれのアクセス方法について解説します。

ツアーに参加する

フエでは、3大帝廟を観光できるツアーが催行されています。宿泊しているホテルのスタッフにツアーの申し込みについて聞くか、事前に日本で調べておくとよいでしょう。

ツアーは複数の会社で催行されているので、宿泊しているホテルの場所やスケジュールに合わせて、自分に合ったツアー会社を選べます。ツアー会社によっては、ホテルまで送迎が付いているものや、食事つきのツアーもあります。1日のスケジュールや料金も決まっているため、予定を立てやすいのがツアーのメリットです。

現地でタクシーを手配する

現地でタクシーを手配して、3大帝廟を観光することもできます。筆者はこちらの手法で観光しました。

町には各所にタクシードライバーがいるので、声をかけて3大帝廟に行きたいことを伝えれば、1日貸し切りでタクシーを利用できます。もしくは、ホテルのスタッフにお願いして、ドライバーを手配してもらうことも可能です。

タクシーの場合、自分で値段交渉する必要がありますが、ツアーより値段は割安で時間も自由に行動できます。筆者は時間が余ったため、フエ王宮やティエンムー寺など、ほかのスポットにも行けました。

3大帝廟巡りの注意点

筆者が3大帝廟を巡ってみて感じた注意点は、以下の2つです。

• スケジュールに余裕を持つ
• 熱中症の対策をする

3大帝廟を観光する際は、こちらの2つに注意しましょう。以下では詳しく解説します。

スケジュールに余裕を持つ

3大帝廟を周る日は、スケジュールに余裕を持つことをおすすめします。3つの帝廟は距離が離れているため、移動だけでも時間がかかります。また、交通状況によっては予定より遅れるかもしれません。

3大帝廟の観光には、少なくとも半日はかかることを想定しておきましょう。もし時間が余ったとしても、ほかの観光スポットに行けば時間を調整できます。

熱中症の対策をする

フエは日差しが強く、時期によっては気温が40度を超える日もあるため、熱中症の対策をしましょう。3つの帝廟はフエの中心部から離れた田舎にあるため、周囲にお店がない場合も考えられます。出かける前に、十分な水分を用意しておくことがおすすめです。また、帝廟では屋外を歩く時間も長いため、帽子やサングラスなど、日差し対策も必要です。

帝廟を巡ってフエの歴史を感じよう

3大帝廟の魅力やアクセス方法、注意点を紹介しました。3大帝廟はそれぞれ特徴も異なっており、フエの歴史を感じられる建造物です。

また、フエにはほかにも歴史的な観光スポットがあるので、3大帝廟と合わせて観光するのもおすすめです。フエに行った際は、ぜひ3大帝廟を観光してみてください。