【2023年フエ観光】ベトナム第12代皇帝のお墓「カイディン帝廟(ていびょう)」を徹底解説!フエ市内からの行き方や料金も

中国とフランスの建築方法を融合させたカイディン帝廟はベトナムで最初の世界遺産であり人気観光地として知られています。帝廟(ていびょう)と読み「天子の霊をまつってある建物」を意味し、カイディン帝陵(ていりょう)とも呼ばれています。


カイディン帝廟はカイディン皇帝の陵墓として建設されました。豪華絢爛でいて奇抜な建物や雰囲気は訪れる者を魅了し続けています。

今回はそんなカイディン帝廟の歴史や見どころをはじめ、フエ市内からのアクセス方法や入館料など

知りたい基本情報をまとめてご紹介致します。

ベトナムやカイディン帝廟への旅行を計画している方必見ですよ!

旅行前に知っておきたいカイディン帝廟の歴史

カイディン帝廟は1920年に起工しました。
中国由来の歴史とフランスの統治と文化の狭間で揺れるカイディン皇帝の心が帝廟に見て取れます。
ここではカイディン帝廟を訪れる前に知っておきたい歴史と成り立ちについてご紹介致します。
なぜ他に類のない建築物となったのか、答えは歴史の中にありました。

最も嫌われた皇帝が作り上げた中仏混在の陵墓「カイディン帝廟」

カイディン帝(啓定帝)はベトナム阮朝第12代皇帝で、フランスの擁立を得て1916年〜1925年まで即位しました。最もフランスに傾倒した皇帝として知られています。

即位後、フランス統治下であった為その圧力を受けた法律が数多く制定されました。中でも文字を漢文からクォック・グーに改めたことは現在のベトナム語の前身として有名です。

カイディン帝は1922年のマルセイユ博覧会で渡仏するとフランスの建造物に感動し親仏家に。帰国後、1920年に起工していたカイディン帝廟にもフランス様式を取り入れ始めます。豪華絢爛な帝廟を完成させる為1923年には増税を行い、国民の大反対を受けながら1931年に完成。
それはカイディン帝の死から6年後の事でした。

当時批判の的となったカイディン帝廟はベトナム初の世界遺産に

カイディン帝の理想を注ぎ込み作られたカイディン帝廟。フランスに傾いた政治や親仏家である事で国民は不信感を募らせていましたが、カイディン帝廟を作る為に行われた約30%にも上る増税は国民の反発をより一層強めました。カイディン帝廟は歓迎された建築物では無かったのです。

帝廟の完成前に亡くなったカイディン帝は「最も嫌われている皇帝」と揶揄されています。しかし1999年「フエの建造物群」の一つとして世界遺産に登録されると、カイディン帝廟は「ベトナム初の世界遺産」として有名に。今では世界中から観光客が訪れる重要な観光地となっています。

人々の生活を圧迫したカイディン帝廟は時を経て、人々に多くの実りを与える存在へと変貌したのです。


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フエ市内からカイディン帝廟へのアクセスや入館料

1802年から1945年まで阮朝(グエン朝)の都が置かれた古都・フエ。
カイディン帝廟はフエ市内から約10㎞の距離にあります。
ここではカイディン帝廟へのアクセス方法や入館料についてご紹介致します。
いくつかある行き方の中からご自身にあった方法でカイディン帝廟への観光を楽しみましょう!

アクセス方法や所要時間・入館料など

カイディン帝廟はフエの南方にあるチャウチュ村 (Làng Châu Chữ) にあり、所要時間は市内から車で約15〜20分程。
アクセス方法はツアーかタクシーが主流となっています。ガイドによる解説がありトラブルが起きた場合も安心のツアーが人気。「交通事故に遭遇したが柔軟に対応してくれて助かった」との声もあり、日本語を話せるガイドさんもいます。

ツアーの時間が合わなかったり、空いた時間にサッと行きたい場合はタクシー利用がおすすめです。
カイディン帝廟付近では流しのタクシーが少ないので、帰りもお願いできるよう最初に交渉しておくと安心ですよ。


入館料は大人150,000vnd(約863円)・子供30,000vnd(約170円)。
営業時間は7:00〜17:30(雨季は〜17:00)となっています。

カイディン帝廟での注意点

皇帝のお墓であり聖域なので、現地には立て看板もあるほど露出が禁止されています。胸元やお腹、背中だけでなく男女問わず膝上のスカートや短パンもNGです。暑い時期に行くと涼しい服装で訪れたくなりますが服装には気を付けましょう。

また、階段や段差が多いので車いすやベビーカーでの観光は難しいようです。小さなお子様も観光するには少し大変かもしれませんので十分検討してから向かいましょう。

現地に敬意を払うことを忘れずに観光を楽しんで下さいね。

カイディン帝廟の見どころをご紹介

豪華絢爛なカイディン帝廟は見どころ満載!先代の帝廟に比べると面積自体は小さいのですが、フランスと中国の建築様式が混ざり合ったものはカイディン帝廟だけです。

ここでは現地を訪れたら絶対チェックしておきたい見どころを2カ所ご紹介致します!
観光する際はぜひ注目してみて下さい。

アジア各地の陶器や瓶が使用された「天定殿」(Cung Thiên Định)

カイディン帝廟でも有名な啓成殿はその美しい内装が特徴の寝殿です。寝殿とは天子(皇帝)の寝起きした宮殿という意味。中に入ると贅の限りを尽くした造形美が広がり見る物を圧倒します。

カイディン帝廟の中で最も派手なスポットです。天井には雄大な龍が描かれ、壁にはアジアの様々な国から集められた陶器や瓶の欠片が装飾として用いられています。

中には「 SAKURA」と書かれている日本から持ち込まれた瓶も!
よく探さないと見つからないので、ぜひじっくりと見学しましょう。

馬や役人などの「帝陵の護衛たち」

カイディン帝廟の階段を上がり進んで行くと、多数の人や馬型の石像が姿を表します。それらは文官(軍事以外の行政事務を担当)や武官(軍事を担当)などの役人を表していると言われています。
中国の兵馬俑(人や馬の形をした副葬品)を模した様な見た目が印象的で、一人一人の顔立ちやその姿は異なります。


フランスに傾倒していたと言われるカイディン帝ですが、中国の文化も好いていた事が感じ取れます。また、この石像たちはカイディン帝廟に眠る皇帝の魂を守っていると言われています。背後にはフランス様式を取り入れた建物が見え、なんとも不思議な感覚が味わえますよ。



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ベトナムでも類を見ない世界遺産!波乱の歴史と建築美を体感しよう

今回はベトナムで最初に世界遺産となったカイディン帝廟についてご紹介致しました。中国の歴史に深く繋がりがありながらも時代に翻弄されフランスに傾倒した皇帝・カイディン帝。フランスの傀儡となり政治を行い、自身の帝廟の為に国民に多額の税を課していたカイディン帝が当時どれほど嫌われていたかはたやすく想像できます。

しかし、彼が贅の限りを尽くし作り上げた帝廟は現代になり世界遺産として評価される事となりました。その歴史も中仏混在の建造物もベトナムで他に類を見ない観光スポットです。
ベトナムを訪れたらぜひカイディン帝廟に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

基本情報のまとめ

カイディン帝廟Lăng Khải Định
住所Tomb of Khai Dinh, Thuy Bang commune, Huong Thuy district, Hue, Thua Thien Hue
営業時間7:00〜17:30(雨季は〜17:00)
入館料大人150,000vnd(約863円)
子供30,000vnd(約170円)
アクセス方法ツアー、タクシー
フエ市内からの所要時間15分~20分程度(約10㎞)
注意事項服装に注意(露出NG)
車いす・ベビーカーは要検討がおすすめ

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