ベトナムを旅行する際、現地での支払い方法について気になる方も多いのではないでしょうか?クレジットカードはどこまで使えるのか、現金はどれくらい持ち歩けばいいのか、そしてキャッシュレス決済はどれほど普及しているのか。
本記事では、ベトナム中部のリゾート地「ダナン」を中心に、ベトナムのキャッシュレス決済事情を解説するとともに、現金やクレジットカードを利用する際のポイントや注意点を詳しくご紹介します。旅行前に知っておきたい決済事情を押さえて、快適な旅を楽しみましょう。
目次
ベトナムのキャッシュレス決済事情
ベトナムでは近年、キャッシュレス決済の利用が急速に広がっています。しかし、日本ほど普及率は高くなく、選択肢も限られているのが現状です。本章では、ベトナムで利用可能な主要な決済方法や、移動時に便利なアプリをご紹介します。旅行や滞在時の参考にぜひご活用ください。
クレジットカード/デビットカード
ベトナムで日本人旅行者が利用できるキャッシュレス決済方法は、主にクレジットカードとデビットカードの2種類です。近年ではスーパーや飲食チェーン店を中心に対応店舗が増えてきています。ただし、まだまだ現金社会であるのが現状です。
QRコード決済(バーコード決済)
ベトナムで最も普及しているキャッシュレス決済方法はQRコード決済です。クレジットカードやデビットカードが利用できないローカル店でも、多くの場合対応しています。特に、ベトナム最大の電子決済アプリ「MOMO」や、日本のLINE Payのようにメッセージアプリと連動した「ZALOPAY」などが広く利用されています。ただし、ベトナムのQRコード決済は現地の銀行口座と紐付ける必要があり、12か月以上の滞在許可がないと口座開設ができません。そのため、QRコード決済は基本的に長期滞在者向けの決済方法となっています。
交通系ICカード
2021年に開業したハノイメトロや、2024年12月から運行を開始したホーチミンメトロではICカードが導入されています。また、ハノイやホーチミンでは市内路線バスでもICカードやQRコード決済が導入され、公共交通機関のキャッシュレス化がここ数年で急速に進展しています。一方、ベトナム第3の都市とされるダナンやその他の地方都市では、交通系ICカードの導入が進んでおらず、主にGrabなどの配車アプリを利用したアプリ決済が一般的です。
流通系電子マネー
ベトナムでは、大手スーパーマーケット「VinMart」で利用できる「VinID」や、通販サイトやフードデリバリーで利用可能な「Shopee Pay」など、さまざまな電子マネーが普及しています。ただし、これらの電子マネーは基本的にベトナムの電話番号や銀行口座の登録が必要です。そのため、QRコード決済と同様に短期滞在の日本人旅行者には利用が難しいのが現状です。
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ベトナムの現金事情
ベトナムの通貨は「ベトナムドン (vnd)」で、硬貨(コイン)はほとんど使われるとこがなく、紙幣が主流です。本章では、現金をどのくらい用意するべきか、現金を用意する方法、現金支払い時の注意点などをご紹介します。
旅行前に知っておきたい現金利用のポイント
現金の利用が主流のベトナムでは、ほとんどの場所で現金支払いが可能です。キャッシュレス決済のみの店舗は珍しく、現金を多めに持ち歩くことをおすすめします。ただし、コンビニや飲食店で数万vndの支払い時に、50万vnd(約3000円)などの高額紙幣を渡すと、お釣りがない場合があり、店側が嫌がることもあります。そのため、現金は細かく分けて持ち歩くことを心掛けましょう。
現金はどのくらい持っておくべき?
ベトナムへ旅行へ来る際は全て現金で支払うつもりで、多めに現金を持ってくることをお勧めします。ホテル代やアクティビティ代は予約時に事前に決済を済ませ、食事代やお土産代を現金で支払うとスムーズです。2泊3日の場合、ホテル代やアクティビティ代の他に、2〜3万円(約322万vnd〜約483万vnd)ほど現金で持っていると、安心して旅行を楽しむ事ができるでしょう。
現金を用意する方法
ベトナムの現金を用意する方法は大きく分けて2種類あります。旅行費用に多額の現金を用意する必要があるため、手数料やレートのわずかな違いでも大きな損失につながる可能性があります。下記の2つの記事でそれぞれ詳しく解説をしているので、渡航前にきちんと確認をしましょう。
・両替
日本円を現地で両替し、ベトナムの現金を手に入れることができます。空港や街中の両替所で両替できますが、手数料が3〜10%程度かかってしまいます。現地で両替をする場合は、ジュエリーショップがお勧めです。手数料が0.6%ほどとかなり低く設定されています。下記の記事では、高レートのおすすめの両替場所などを詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてださい。
・クレジットカードキャッシング
クレジットカードがあれば現地のATMからキャッシングで、現金を用意することができます。街の中心部では至る所にATMがあるので、旅行中でも気軽に引き出すことが可能です。手数料は1.6〜3%ほどとなっており、ジュエリーショップよりは若干高めですが、空港や現地の両替所で両替するより低めの手数料で抑えられる場合があります。
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ベトナムの旅行先でクレジットカードは使える?
ベトナムでは、クレジットカードがすべての場所で使えるわけではありません。カードが利用できるかどうかは、外国人観光客を想定した店舗や施設かどうかが一つの目安になります。ただし、観光地でも利用できない場合があるため、渡航前に利用可能な場所や支払い手段を確認しておくと安心です。
ローカルのカフェや飲食店
ベトナム人に人気のあるカフェやベトナム料理を提供するローカル飲食店では、クレジットカードが使えない場合が多く見受けられます。また、英語が通じない店舗も多いため、注文前に翻訳アプリを活用して「クレジットカードは使えますか?」と尋ねたり、クレジットカードを直接提示して利用可能か確認することが大切です。ただし、こうしたローカルのカフェや飲食店では、現金での支払いが一般的でスムーズですので、現金を用意しておくのが無難です。
観光客向けのレストラン・バー
英語や日本語、韓国語で書かれた看板やメニューが用意された外国人観光客向けのレストランやバーでは、クレジットカードを利用できるお店が多くあります。特にレストランやカフェが立ち並ぶダナンのアントゥンエリアでは、外国人観光客が多く、比較的どこのお店でもクレジットカード決済に対応しているので、現金を持ち歩きたくない旅行者に最適です。
お土産ショップ
空港周辺や観光地中心のお土産ショップでは、クレジットカードが利用できる店舗が多くあります。一方で、ハン市場やコン市場など、地元で人気のローカル市場では基本的にクレジットカードは使えません。クレジットカードでスムーズに買い物をしたい場合は、観光地中心部のお土産ショップやロッテマートなどのショッピングモールを利用するのがおすすめです。
観光名所の入場チケット
ベトナムの観光名所の入場チケットは、現地で支払う場合、クレジットカードが利用できないことが多いです。観光地によっては近くにATMがないこともあるので、十分な現金を持っておくか、ミーソン遺跡やフエ王宮などの人気観光地へ行く際は事前にオンライン決済で支払いを済ませておくことをお勧めします。また、ダナンホリックのバーナーヒルズツアーならチケット購入も含まれているため、現金の用意をする必要がなくスムーズに旅行を楽しむことができます。
ダナンホリックでは、世界遺産ホイアン観光やミーソン遺跡を巡る1日観光ツアー、ダナン半日観光やバーナーヒルズまでの送迎まで、グループツアーからプライベートツアーまで多彩なツアーをご用意しています。ホテルまでの往復送迎と日本語ガイド付きで、日本語でのご予約が可能です。
ツアー内容の詳細は、「ダナン旅行のサポーターウエンちゃん」の公式LINEよりご確認ください。
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タクシー・Grab
ベトナムのタクシーは、会社所有のタクシーと個人事業主による自家用車の2種類に大別されます。会社所有のタクシーは基本的にクレジットカード決済が可能ですが、観光地などで声をかけてくる個人事業主の場合、クレジットカードが使えないことが多く、ぼったくりの被害も時々報告されています。そのため、安全で便利な移動手段として配車アプリ「Grab」の利用がおすすめです。「Grab」では、現金とクレジットカードの2つの決済方法が選べます。クレジットカードを事前登録しておくことで、スムーズな決済が可能なだけでなく、料金の透明性が確保されるため、トラブルを避けやすくなります。
ホテル・宿泊施設
ベトナムのリゾートホテルではほとんどの場合クレジットカード決済が可能です。ただし、ホステルやバックパッカー向けの簡易宿泊施設では、現地でのクレジットカード決済ができないところもあります。そのため、現金をあまり持ち歩きたくない方は、オンライン予約時に事前に決済を済ませておくと良いでしょう。
コンビニ
現地のコンビニではクレジットカードを利用できる店舗が多くあります。特に「Win Mart+(ウィンマートプラス)」と呼ばれるベトナムの大手スーパーが経営するコンビニは、ベトナム全土に展開しており、基本的にクレジットカードが利用できるのでお勧めです。ただし、ローカルのコンビニでは少額のお会計をクレジットカードで支払ったり、大きいお札を崩したい場合は嫌がられることもあるので、小分けにした現金も持っておくと便利です。
スーパーマーケット
ベトナムのスーパーではほぼ全てのお店でクレジットカードが利用可能です。日本と同様、特に問題なく利用できます。食料から日用品まで手に入る、観光客もよく訪れるダナンのスーパーマーケットを知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてください。
ベトナムでクレジットカードを使うときの注意点
手数料
ベトナムでクレジットカードを利用する際には、2〜3%程度の海外利用手数料がかかります。また、ショッピングモール以外で洋服やお土産を購入する際、一部のお店では3〜5%程度の手数料が上乗せされることもあります。手数料の金額はカードの種類や利用店舗によって異なるため、事前に確認することをおすすめします。
スキミングリスク
「スキミングリスク」とは、カードの磁気情報を不正に読み取られ、不正利用される危険性を指します。特に、路上に設置されたATMや小規模店舗では、スキミング機器が仕掛けられている可能性があるため注意が必要です。銀行内に設置されたATMを優先的に利用し、カードを目の届かない場所に持っていかれないようにしましょう。また、クレジットカードの利用履歴を頻繁に確認したり、SMS通知や2段階認証機能を活用することで、スキミングリスクを効果的に予防することができます。
カード利用の一時停止
ベトナムでクレジットカードを利用する際、日本の発行元の銀行やカード会社が、不正利用の可能性を疑ってカードの利用を一時停止することがあります。これは、普段利用していない海外の場所で突然高額の取引が行われると、自動的に不審な取引と判断される場合があるためです。こうしたトラブルを防ぐためには、渡航前にカード会社に渡航予定を連絡し、渡航先や期間、現地での連絡先を登録しておくことが重要です。また、カード会社から確認の電話がかかる場合に備え、問い合わせ先の電話番号も控えておきましょう。
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クレジットカードの海外旅行保険は適用される?
クレジットカードの種類や利用条件によっては、海外旅行保険が付帯されている場合があります。自動付帯のカードであれば、手続き不要で渡航後すぐに保険が適用されます。一方、利用付帯のカードでは、旅行中の移動費や宿泊費を該当カードで支払う必要があります。ベトナムを訪れる観光客が特に注意すべき点として、バイクでの移動があります。Grabなどを利用したバイクでの移動は、保険上「危険行為」とみなされることがあり、その場合、事故や怪我の補償対象外となる可能性があります。事前に保険内容を確認し、安全で快適な旅を楽しんでください。
クレジットカードを上手に活用してベトナム旅行を楽しもう!
いかがでしたか?今回はクレジットカードを中心に、ベトナムのキャッシュレス事情についてご紹介しました。海外旅行者が利用できるキャッシュレス決済は、現時点ではまだ限られているのが実情です。そのため、カードが利用できる場所や注意点を事前にしっかり確認しておくことが大切です。ベトナム旅行の際には、ぜひこの記事を参考にしてみてください。