「ハワイでハンバーガーに5,000円も払うくらいなら、ダナンで200円のバインミーを食べたほうがおいしい」。毎年通っているハワイの仲間との集まりで、ついそんな話をしていました。
68歳の僕がダナンに通うようになったのは、そのハワイの仲間たちに「ダナンがいいらしいよ」と教えてもらったのがきっかけです。2026年の1月から2月にかけては、3回目のダナンにひとりで1ヶ月滞在しました。
観光地にはほとんど行かず、毎日1万歩以上歩いて、疲れたらカフェでひと休み。それだけなのに、1ヶ月があっという間でした。
この記事では、僕(koji Y)がダナンで過ごした1ヶ月の暮らしと、歩いて見つけた街の楽しみ方をお伝えします。長期滞在を考えている方や、観光より街歩きが好きな方に特に読んでほしい記事です。
旅行者プロフィール
koji Y
旅行タイプ:ひとり旅
旅行の種類:個人旅行
旅行期間:2026/01/01 ~ 2026/02/01(32日間)
ダナン大好きじじい
なぜダナンだったのか|ハワイ会の仲間が教えてくれた街
初めてのベトナムは、2024年9月にウィンダムのポイントで行ったニャチャン(Nha Trang)です。グラブ(Grab)で街なかに出てみると、昭和30〜40年代の日本のような景色が懐かしくて、次はハノイ(Hà Nội)へ。そこで、ベトナムのコーヒーがすっかり気に入りました。
ダナンをすすめてくれたのは、毎年ハワイで集まる「ハワイ会」の仲間です。行ってみたら、カラッと明るいのにアメリカナイズされていない、東南アジアらしい活気がある。街の雰囲気も人も、なにより食べるものが、僕の肌にすごく合いました。
円安もあってハワイの物価は高くなる一方なので、今年はハワイをあきらめて、ポイントでまたダナンへ行くことにしました。ハワイの代わりにはならないかもしれませんが、ダナンは僕にとって本当に大好きな街です。
ホテル|1泊2,000円までの宿で4週間
ひとりの4週間は、ずっとビーチ側の同じホテルに泊まりました。予算は1泊2,000円まで。朝食はついていませんが、ごはんは外で食べればいいと思っていたので、寝る場所があれば十分でした。
ところが3日目、4日目くらいに、宿が肌に合わなかったのか、肌の調子が悪くなってしまったんです。街にはファーマシー(薬局)がたくさんあるので、薬を買って様子を見ました。
フロントに相談すると、英語もあまり通じないような安いホテルでしたが、ちゃんと対応してくれました。部屋をアップグレードして替えてくれたので、そのあとは最後まで問題なく過ごせて、ほっとしました。
バックパッカーの方なら平気かもしれませんが、普通のホテルに慣れている方には、安すぎる宿は少し厳しいかもしれません。最後の1週間は妻が合流したので、別のホテルに移りました。
1ヶ月の暮らし|朝はフォー、3日に1回は洗濯、あとはひたすら歩く
毎日の流れはだいたい決まっていました。朝起きたら、近くのお店にフォー(Phở)を食べに行きます。食べ終わったら、3日に1回は洗濯物を出しに行って、そのあとはひたすら街歩きです。
洗濯は近くのお店にお願いしていました。重さで料金が決まる仕組みで、びっくりするくらい安かったです。ホテル代を抑えていても、こういうところで暮らしやすさを感じました。
1月、2月のダナンは気候がよくて、歩くにはぴったりです。楽な形のパンツに半袖で十分でした。日差しがきつい日もあったので、現地で傘を買って、日よけにして歩いていました。
歩くのは午前中からお昼ごろまで。夕方からはホテルに戻って、YouTubeを見てのんびり過ごしました。夜ににぎやかなお店もいくつか見ましたが、僕には昼間の街歩きのほうが合っていたようです(笑)。
1ヶ月あると、「今日はどこへ行こう」と焦る必要がありません。その日の気分で、のんびり動けるのがよかったです。
街歩き|毎日1万歩、門扉と壁画を探して

歩いた距離は、毎日1万歩から1万5,000歩くらい。ビーチ側から川のほうへ向かって、ドラゴンブリッジ(Cầu Rồng)やもうひとつの橋を渡り、ダナン駅(Ga Đà Nẵng)や空港の近くまで歩いた日もあります。

しんどくなったら、グラブのバイクを呼べばいいし、カフェに入ればいい。そう思えるので、気軽にどこまでも歩けました。裏道に入っても危ないと感じることはほとんどなく、安心して歩けるのもダナンのいいところです。
しょうもないことですが、毎日夢中になって撮っていたのが、家々の門扉です。

ダナンの家の門は、金色の飾りがついていたり、模様が凝っていたりと、本当にいろいろな形があるんです。


ドラゴンブリッジで動画を撮りながら歩いていたら、向こうからも動画を撮りながら歩いてくる旅行者がいて、お互いに「こんにちは」とあいさつしたこともありました。そんな小さな出会いも楽しかったです。

ドラゴンブリッジを渡って少し行ったところでは、ダナン壁画村(Làng Bích Họa Đà Nẵng)も見つけました。ハワイにもウォールアートの街がありますが、それに似た雰囲気です。細い路地の壁にずっと絵が描かれていて、写真を撮りながら歩きました。
その路地で、僕が好きそうな小さなカフェまで見つけてしまって、またひと休み。人がいない広い道を歩いて少し心細くなる日もありましたが、歩いているとこういう新しい発見があるんです。
カフェ|歩き疲れたら、目についた店にふらりと

コーヒーが好きなので、カフェには毎日行きました。決まったお店があるわけではなく、歩いていて良さそうだなと思ったところに、行き当たりばったりで入ります。

ローカルなカフェから、豆にこだわったおしゃれなお店まで、本当にいろいろありました。
塩コーヒー(Cà phê muối)も、お店ごとに味が少しずつ違うのがおもしろいところです。ケチな話ですが、おいしいコーヒーを安く飲んで、景色を楽しみながらまた歩く。僕にとっては、これがダナンのいちばんの魅力だと思っています。
グルメ|香草たっぷりフォーとシーフード

①朝ごはんは、香草たっぷりのフォー
毎朝のフォーは、近くの小さなお店で食べていました。僕はとにかく香草が大好きなんです。
言葉はあまり通じないので、ジェスチャーで「葉っぱをたくさん」と伝えると、パクチーやハーブをたっぷり出してくれました。何でもいいからとにかく葉っぱをいっぱい食べようと思って、毎朝もりもり食べていました。
②お肉がおいしかったモックヴィエン(Mộc Viên)のブンチャー
フォーと並んで好きになったのが、ブンチャー(Bún chả)です。モックヴィエンは小さなお店ですが、手頃な値段で食べられて、お肉がすごくおいしかったです。
③シーフード店で、ソースまでバインミーで平らげたエビ料理
ドラゴンブリッジに向かう通りに、有名なシーフードのお店があります。そこで食べた、卵を使ったクリーミーなソースのエビ料理が、僕の大好物です。妻もこの料理がお気に入りです。
ひとりで行ったときに知り合いに「ここいいよ」と話したら、「じゃあ行ってみるわ」とご夫婦で来てくれて、一緒に食べに行きました。そのときが2回目でした。
3回目に行ったとき、まわりのお客さんがみんなパンを頼んでいるのに気づいたんです。まねしてバインミー(Bánh mì)を頼み、ソースにつけて食べたら、これがめちゃめちゃおいしい。最後はソースがなくなるまでつけて、きれいに平らげました(笑)。
④市場で毎日買ったサワーソップ(Mãng cầu Xiêm)
ローカルの市場にも毎日のように通いました。肉や魚は見るだけにして、買うのはもっぱら果物です。それも、皮をむいて中だけを食べるものを選んでいました。
なかでもはまったのが、サワーソップです。緑色で表面がボコボコしていて、中に黒い種がたくさん入っています。お店の女の子に名前を教えてもらったのですが、ベトナム語の発音が難しくて覚えられませんでした(笑)。
市場でもどこでも売っているので、買ってきて冷やしておき、毎日食べるのが楽しみでした。
観光|1ヶ月で行ったのは、ミーソン遺跡とリンウン寺と五行山
1ヶ月いても、観光地らしい観光地はほとんど行っていません。バナヒルズ(Bà Nà Hills)のような有名なところより、僕は街を歩くほうが性に合っているようです。
バスで向かったミーソン遺跡
ミーソン遺跡(Thánh địa Mỹ Sơn)には、バスで行きました。途中で降ろされて乗り継ぐことになり、思っていたよりも手間がかかりましたが、これもいい経験だなと思いながら向かいました。
グラブバイクでリンウン寺へ
ソンチャー半島の大きな観音様で知られるリンウン寺(Chùa Linh Ứng)へは、グラブのバイクで行きました。少し遠いところでも、グラブならそんなにお金がかからないので助かります。
妻と五行山、そしてローカルのスパへ
最後の1週間は妻が合流して、ふたりで五行山(Ngũ Hành Sơn)に行きました。
妻はマッサージが好きなので、ひとりのときに何度か通っていたローカルのスパにも、ふたりで2回ほど行きました。お値段が手頃で、施術も丁寧なお店です。僕は半分寝ながら、気持ちよく受けていました(笑)。
お土産|ベトナムコーヒーの豆を20袋
お土産には、ベトナムコーヒーの豆を選びました。日本では、ベトナムの豆はなかなか見つからないんです。
20袋くらい買って帰ってみんなに配ったら、とても喜んでもらえました。僕自身は、手軽に飲める3in1のインスタントコーヒーも気に入っています。市場では、ちょっとした小物のお土産も見て回りました。
日本語|元教師の僕が、週に1回教えていること
僕はもともと教師だったので、ダナンの日本語学校を訪ねて、何かお手伝いができないかと先生方に会いに行ったこともあります。そういう機会はないとのことでしたが、話を聞けただけでもうれしかったです。
今は、ベトナムの女の子に週に1回くらい日本語を教えています。教えるのが上手なわけではないので、ちょっと申し訳ないんですけどね(笑)。
ダナンでは日本人と話す機会はほとんどありませんでしたが、何度も通う小さなお店の人とは友達のようになって、簡単な会話もできるようになりました。そんな小さなやりとりも楽しかったです。
これからダナンに行く方へ

安すぎるホテルは避けたほうが安心
僕は1泊2,000円までで宿を選んで、肌の調子を崩してしまいました。旅行で普通のホテルに慣れている方は、少しだけ予算を上げると安心して過ごせると思います。
疲れたらグラブとカフェに頼る
歩き疲れたら、グラブのバイクを呼ぶか、カフェに入ればOKです。ただ、バイクはけっこうジグザグに走るので、しっかりつかまって乗ってください。
日よけの傘は現地で買える
1月、2月でも日差しが強い日があります。僕は現地で傘を買って、日よけにして歩いていました。
市場の果物は、皮をむいて食べるものを
市場の果物は安くておいしいので、ぜひ買ってみてください。僕は皮をむいて中を食べるものを選んで、冷やして毎日楽しんでいました。
お土産はベトナムコーヒーの豆が喜ばれる
日本ではなかなか手に入らないので、コーヒー好きの方へのお土産にぴったりです。
もう1日あったら|ホイアンをゆっくり、フエへは電車で
前にホイアン(Hội An)に行ったときは、ランタンを少し見ただけで、すぐに帰ってきてしまいました。次はもっとゆっくり街を歩いてみたいです。フエ(Huế)にも行きたいと思っていて、電車で行くのがいいと聞いたので、ぜひ乗ってみたいです。
実はこの秋にもダナンに妻とふたりで10日ほど行きました。来年の1月にも2週間ほど行く予定です。あのシーフードのお店には、少なくとも2回は食べに行くつもりです(笑)。
編集後記
取材でとても楽しそうに話してくださったのが、ダナンの家々の門扉を写真に収めながら歩いていたお話です。送っていただいた写真を見ると、本当にいろいろな門があって、私たちもダナンの新しい楽しみ方を教えてもらいました。
3回目のシーフード店で、まわりのお客さんをまねてバインミーを頼み、ソースがなくなるまでつけて食べたというお話も印象に残っています。
「ダナンホリックという名前が当てはまるかわからないけど」と笑っていらっしゃいましたが、お話を聞いているうちに、こちらまでダナンの街を歩きたくなりました。次はホイアンでのんびり過ごす時間や、フエへの電車旅もぜひ。koji Yさん、素敵なお話をありがとうございました。



